エッセイ

正しい専門用語を使う!

私は自分への戒めの意味もあり、開業以来、平日はほぼ毎日FBを更新しています。

文章にすることってとってもリスキーで難しいと感じます。
ネタもないと書けませんので、毎日、意識してキャッチアップ態勢でいます。笑。

租税法の勉強をすればするほど、正しい用語の使い方の重要性に気付かされます。

法人税法の用語に「益金」「損金」があります。
「収益」「費用」とは会計の用語です。
「収入」「必要経費」は所得税法の定義です。
理由は 損金 ≠ 費用 ≠ 必要経費 であるからですが、
どちらかというと ≒ かもしれませんが、
確実に = ではないということです。
条文上でも、はっきり使い分けています。
日頃、条文を読んでいる方は自然と使い分けることができるでしょう。
法人税法では必要経費とは出てきませんし
所得税法では益金損金なんて決していいません。

また、日頃、租税裁判を掘り下げて研究していますと
『節税』って用語の使用は避けたくなります。
理由はこれが原因で裁判の勝敗が決まるケースがあるからです。
私はもともと節税という世界観がないのですが、
プロとして当たり前の選択をするだけなので。
ただし、相続や事業承継対策になりますと、
将来の対策分野をなんと表現しようかと、適正な用語を探ったことがありました。
そして、サラリーマン時代に『税金の最適化』って用語に辿り着き
以来、ずっとこの用語を使用して納税者の皆様に説明してきました。
補佐人研修を受講していた先生も同様な言葉で表現していました。

文章や会話はその人のレベルを包み隠さず表現します。
一般の納税者の皆様も理解でき、かつ正しい言葉を使いたいと日頃から心掛けています。
これが意外に難しいのです。
これからもいろいろと表現していきたいので頑張りたいと思います。

SAS Tax Artist Office
税理士・租税訴訟補佐人
水島 洋之

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