不動産賃貸業って最も難しい業だと感じます。
こちらの業種は不動産投資業に括られると思います。
私は大手不動産販売会社の相談顧問をしていました。
相談窓口をしていますと、相談に来る人の大半が
勘違いしている?気付いていない?と感じます。
それは不動産商売の難しさです。
ある農家の相談者は私にこう言いました。
不動産を取得して賃貸でもしないと
今の生活水準を一生抜けられない!
借入してでも不動産を取得したいと。
→ うん~ なんかちょっと違うんだよね。
そして、多くの相談者は家賃保証が希望でした。
→ うん~ これも違うんだよね。
前段のお話ですが、相続が起こり、その不動産は引き継がれました。
数年後、その相続人は家賃収入からその不動産の借入を月々返済、
税金等を精算すると毎年20万円ぐらい持ち出しがあり、
すぐにでも売りたいと。でも、今、売っても
借金は800万円ぐらいは残ると。
親父!何してくれたんだ~。
→ 不動産を買った多くの人はこのオチですよ。笑。
後段のお話ですが、家賃保証会社も商売です。
90-80%を実際の入居者の家賃から
所有者に固定額を支払う商売です。
5年置きぐらいに改定交渉ですかね。
そもそも入居者が入らないと家賃保証会社は
持ち出しになりますので、家賃保証契約時には
実際の家賃相場より安く設定する傾向があります。
5年先の家賃下落リスクも考慮してです。
その設定額の90-80%が固定家賃ですから、
明らかに商売として10-20%以上の家賃ロスです。
そもそも収入まで保証会社入れたら、
あなた何業ですか?って私なら言いたくなりますかね。
だいたい入居に関して、自信がないような立地なら
その不動産は取得しない方がいいです。
不動産は絶対儲かる → ?
家賃保証は絶対お得 → ?
私はそれでも 不動産取得 をお客様に勧めています。
それは相続税対策としての不動産で
後世に残すものとして、
引き継いだ人に喜んでもらえる資産としてです。
お金は色がついていませんので、
誰に使われたか?明らかにわからないところがありますし、
無くなるのも一瞬だと感じています。
不動産は各物件毎に所有者の名前が記録されますし、
お金より簡単に移すことも、無くすこともできません。
いいものでしたら、長年、収入が上がります。
売るとしても タダ ってあまりみたことがありません。
なので、引き継ぐ人に喜んでもらえる資産にするため、
長く利益を享受してもらうためには、
『なるべく借金せずに不動産を取得すること』
だと私は考えています。
→ 親父ありがとう!になると思います。
タイトルの「今 売って下さい!」?
土地建物を多額の借金で取得した
不動産賃貸業のクライアント様に
私が現在しているアドバイスです。
今、不動産は生涯に1-2回あるか?の高騰をみせています。
売っても借金が残らずにおつりがくる時期だと考えます。
私はバブル崩壊時の不動産価値、家賃の下落も体験しました。
多くの所有者は家賃で借金返済が滞り、
売ったとしても借金が残りました。
不動産の借金で本業の運営が難しくなった方もいっぱいみました。
投資不動産として売っておつりがくる時期なんて、
人生でそんなにありませんから。
借金して取得した投資用は自分の代でけじめをつけましょう。
不動産についてはこのようなスタンスで対応しております。
ぜひご相談下さい。時代の変遷をみてきました。
クライアント様には絶対損してもらいたくないと思っていますので。
SAS Tax Artist Office
租税訴訟補佐人税理士
TaxArtist®水島洋之